ハーツ(Hearts)
<はじめに>
以下のページの内容を踏まえた上で、ご紹介いたします・・・!◆
かなりのメジャーゲームと言っていいかと思われます(日本ではあまり知られていないと思われますが!)。購入したコンピューターに最初から入ってた・・・なんてこともしょっちゅうですからね^^;
改めてここで紹介するのは正直憚られるところなのですが、ハーツには色んな面白いバリエーションがあるので、やはり触れないわけにはいかないと考えました。
というわけで、以下、まずはハーツの標準的なルールについて述べた上で、後半、種々の面白バリエーションを紹介してまいります!
<人数>
4人(個人戦です)。◆
<使用パック>
スタンダードパック×1
◆
<カードの扱い>
トリックテイキングゲームで、カードにはランクがあります。具体的には、A>K>Q>J>10>9>...>2の順で高いです。
また、ゲーム名にもあるように、ハートのカードがキーの一つです。具体的には、ハートのカードには全て1ペナルティポイントがあります。加えて、スペードQは「ブラックレディ(Black Lady)」とも呼ばれ、13ペナルティポイントがあります。
というわけで、ペナルティポイントはしめて(1×13+13=)26点あります。◆
<敗北条件>
獲得したペナルティポイントが100以上になること。◆
<魅力>
トリックテイキングゲームの中でも、ルールがかなりシンプルで、それでいてとても楽しめます。
「手札交換」のルールが、よい"スパイス"として効いていると思いますね〜。これで自分の手札をある程度よくできるので、ゲームの風景が一辺倒にならず、ドラマのあるものになります。
加えて、「ペナルティカードを全部集めると逆にボーナスになる」というルールも見事だと思います。「単に相手にペナルティカードを押し付ければいい」という考えに変更を迫っているんですよね〜。
また、ちょこっとルールを変えるだけで、ガラリと様相が変わって、違った楽しみ方ができるのも素敵ですね!
ビギナーからマスターまで、誰にもお勧めできる一品です。◆
<ざっくりとした流れ>
手札交換を行った上で、トリックテイキングゲームを行います。
トリックで獲得したペナルティカードのポイントが、そのまま後でプレイヤーのペナルティとして計上されます。ただし、ペナルティカードを全て集めた場合のみ、逆にボーナスをもらえます。
何ゲームも行ってペナルティを累積していき、最初に100点に達したプレイヤーの負けです。◆
<ルール>
プレイは時計回りで行います。
(1)52枚のカードを、よく混ぜた上で、全員に均等に配りきります。各プレイヤーは、13枚の手札を持つことになります。
(2)手札交換を行います。具体的には、各プレイヤーは、手札からカードを3枚選んで裏向きに伏せ、所定の相手(1ゲーム目は左隣、2ゲーム目は右隣、3ゲーム目は対面、4ゲーム目はそもそも交換なし。5ゲーム目以降はこれの繰り返し)に渡します。全員が渡し終えたら、自分に渡されたカードを手札に加えます。
(3)最初に、クラブ2を持つプレイヤーが、これを出してトリックを始めます。切り札はありません(ノートランプ)。獲得したカードは基本的に全て裏向きで伏せられ、参照することはできません。ただし、ペナルティカードだけは、表向きにして、獲得したプレイヤーの前に、見えるように置いておきます。
基本的には普通のトリックテイキングゲームですが、以下の*1、*2のルールが追加されます。
*1:最初のトリックではペナルティカードは出せない(ただし、手札が全てペナルティカードで、他に選択肢がない場合は特別にO.K.)。
*2:誰かがペナルティカードを出すまで、ハートのカードでトリックを始めることはできない(台札のマークが無いときにハートを出すことはもちろんO.K. また、自分がトリックをリードするというタイミングで、手札にペナルティカードしか無い場合も、特別に、ハートを出して構いません)。
(4)13トリックが終了したら、各自、獲得したカードのペナルティポイントを全て得点します。ただし、もしペナルティカードを26点分全て集めたプレイヤーがいる場合、そのプレイヤーにペナルティはなく、逆にボーナスを得ます(これを「シュート・ザ・ムーン(Shoot the Moon)」と呼びます)。具体的には、そのプレイヤーは、「自分のペナルティポイントを26点減らす」か、「自分以外の全てのプレイヤーのペナルティポイントを26点増やす」かのどちらかを選んで行うことができます。
(5)(1)〜(4)を繰り返していき、(4)終了後、誰かのペナルティが100点以上になったら、そのプレイヤーの負けでゲーム終了です(点数の低い順に1位、2位、・・・と順位をつける流儀もあります)。
◆
以上が、ハーツの標準的と思われるルールです。これだけでも十分に面白いですが、人気なだけに、ハーツには様々なバリエーションが存在します。以下、ぼくのお気に入りの"スパイス"をいくつか紹介してまいりますね。是非お好みで使ってみてください!
<スパイス1. スキャッター>
手札交換では、4ゲーム目は「交換なし」というのが標準的ですが、これの代わりに、「スキャッター」という交換法を導入します。これは、手札から3枚選び、相手3人に1枚ずつ渡すという方法です。渡す際は、はっきりと自分が渡したことが分かるようにします(この情報は、戦略・戦術上とても重要です)。◆
<スパイス2. スムーシュ>
スキャッター同様、新たな交換法です。各プレイヤーは、手札から3枚選んで裏向きで場に出します。全員分が出揃ったら、これをよくシャッフルして、再び3枚ずつ各プレイヤーに渡します。要らないカードが返ってくることがあるわけです^^;◆
<スパイス3. ボーナスカード>
ペナルティを減らしてくれるボーナスカードを設けます。具体的には、ダイアJをペナルティ -10のカードとして扱います(ダイアJの代わりに、ダイア10をボーナスカードとする流儀もあります)。
この場合、シュート・ザ・ムーンの成立条件として、全ペナルティカードに加え、「ダイアJの獲得も要請する」場合と、「しない」場合があります(ぼくは、後者をお勧めします)。
要請しない場合も、「シュート・ザ・ムーン成立時に、ダイアJは効力を発揮するかしないか」で更に流儀が分かれます(ぼくは、発揮しない方が好きですね)。◆
<スパイス4. パートナーシップ>
2対2でハーツをします。ただし、チームの組み方はいくつもあります。面白いと思うもののみ挙げますね。
・チームは固定して、敵味方交互になるようにして円形に座る。
・個人戦なのですが、ゲームごとに臨時の同盟を結びます。具体的には、ゲーム中にトリックを取った最初の二人がチームとなり、残り二人が別チームとなります(ゲーム中にトリックを取ったのが1人だけの場合は、その1人が単独でシュート・ザ・ムーンのボーナスにありつきます)。
いずれにしても、チーム戦を行う場合は、プレイ自体は先述の通りで、得点計算が異なります。各チームのメンバーは、所属チームの獲得したペナルティポイントの合計を得点します。
また、シュート・ザ・ムーンは、プレイヤー1人がペナルティカード全てを集めた場合のみ成立します(ただし、パートナーもボーナスにありつけます)。自分たちのペナルティを減らすか、相手方のペナルティを増やすかは、ペナルティカードを実際に集めたプレイヤーが決めます。◆
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